明日は俗にいう‘クリスマス’という日。
僕自身、そんな宗教じみた行事に興味はないのだが。
テレビなどで街中楽しそうに歩く2人組の男女をみかけると思わず考えてしまう。
僕も彼とあんな風に歩けたら、どんなに良い事だろう、と。
だがそんなのは夢のまた夢の話。
到底無理な話。戯言だ。
そんな事を考えながら眠りに就き、
翌日を迎えた。
冬休みを迎えた今だが、SOS団の活動はまだまだ続行するらしい。
学校につき、いつもの文芸室に入った。
いつもの文芸室、いつもの部員。なにひとつ変わらぬこの状況。
おはようございます、と一声かけると涼宮ハルヒと朝比奈みくるが返事を返してくれた。
長門有希は顔だけこちらに向け、またいつもの読書体制に入ったようだ。
彼はというと・・・・相変わらず無愛想な表情を僕に向けている。
「古泉くん、今日は何の日か知ってるよね!?」
涼宮ハルヒにいきなり尋ねられた。一体なんのつもりだろうか。
「クリスマス、ですよね」
「そう、100点!気づいてた?今日の部室はクリスマス風にコーディネートしたのよっ」
そう言われて初めて部室全体を見渡した。
確かに、ツリーやクリスマスにちなんだ装飾が窓や壁を埋め尽くしている。
そして、朝比奈みくるの衣装もサンタクロースになっていた。
「素晴らしいですね。雰囲気が出ていて」
「でしょ!・・・というわけで、本日はっ!」
バンッ、と団長専用机に手をつき、大きく息を吸い込んだ。
「SOS団クリスマスパーティーを行います!」
勝ち誇ったような彼女の笑顔が眩しい。
その横でぱちぱちと可愛らしい拍手を送る朝比奈みくる。
「・・・だが遊べるようなものはなにもないんじゃないのか?オセロとか将棋ぐらいしか。
それにプレゼントとか何も持ってきてないぞ」
ようやく彼が口を開いた。
どき、と僕の心臓が脈打った。
「心配無用よ。確かになにも言ってなかったからね。なぜかって?今回はのんびりした
クリスマスパーティーにしようと思ってたからよ!」
彼女とは思えぬ思案に少し驚く。
「今年はみくるちゃんが作った特製ケーキをみんなで頬張りながら過ごすのよ!どう?
いい考えじゃない?みくるちゃんのケーキにお茶とくれば最高級のクリスマスになるわよね!
ね?キョン!」
「・・・・なぜ俺に訊く」
本当は嬉しいくせに。そんな素直じゃない彼がまた可愛らしい。
「さぁっみくるちゃん!早速ケーキを出してちょうだいっ」
一般的なデコレーションケーキをテーブルに置き、彼女の顔とは合わないナイフを手にして
慎重にカットしていった。
「さぁみんな心して食べなさい!メリークリスマス!!」
そうして僕らは談笑をしながら特製ケーキを頬張り始めたのだった。
食べ終わり、本日の活動は終了となった。
「じゃあみんな、また明日ね!明日はこの部屋の片付けをするんだからさぼらずに
来るのよ!」
そう言い残し、彼女らは早々と部室を後にした。
「帰ってしまいましたね。僕らも帰りますか」
「・・・・待て」
突然彼から制止の言葉が飛んできた。
「なんでしょう?」
「今日は・・・・クリスマスだろ」
彼は俯きながら言い続ける。
「だから、これ・・・・」
す、と差し延べられた右手を見ていると赤と緑のラインが入った小さい箱が
彼の手に乗っかっていた。リボンもついていて可愛らしい。
「どうしたんですか?これ」
もしかして。
もしかしてと思いつつ、なんとなくわかるがわざと彼にそう尋ねてみた。
「わ、わざと訊いてんのかお前は!普通ここまでくればわかるだろっ」
頬から耳まで赤くしている彼の表情にますます胸の鼓動が高まる。
「もしかして・・・・僕に、ですか・・?」
「ああ・・・・悪いか」
「・・・・いいえ、とても嬉しいです。ありがとうございます、僕のために」
「かっ勘違いすんなよ、いつも世話になってるお礼だからなっ!」
「ふふ・・・・素直じゃないんですね」
黙れ、と彼が一言言うと早々と鞄を手にした。
きっと照れくさくてもうこの場に居たくないのだろう。そんな心情が見え見えだ。
「待って下さい」
彼の手首をこちらに引き寄せ、そっと彼の唇と唇を重ね合わせた。
だけど‘そっと‘では止まらない。もっと欲しいと思ってしまうけど、ここは我慢だ。
「おっ、おまっ・・・・!」
「僕からの気持ちですよ。生憎、何も持ってきてなくて。これで勘弁してくださいね?」
「うっさい!ほら、帰るぞ!」
まんざらでもなさそうな彼の表情に思わず僕も嬉しくなってしまう。
・・・・今日はこのまま手を繋いで帰っても許されるだろうか。
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なんか後味わる^^てか文才無い^^^^
てかてか二人きりの場面少なすぎ^^^^^
古泉→←キョンってやつですか!?(ぁ)
一応古キョンですよ。
フリー小説にしちゃえ!(ぁ)お持ち帰りどうぞ^^^
おそまつさま。
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